優良血統・育児環境重視の子犬販売店 ブランシアン
子犬販売ブランシアン
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本ページは一般の方に広くドッグショーを知っていただく事を目的に作成しました。本ページの内容に限っては、どうぞご自由に引用、ご活用下さい。
ドッグショーとは、犬種本来の美しさを評価する展覧会です。
犬種それぞれが持つ姿形や能力、性質などを記したものが「犬種標準書(スタンダード)」であり、ドッグショーの審査も「犬種標準」に則って行われ、いかに理想の形に近いかが判断基準となります。
ドックショーの最大の目的は、この「犬種標準」にそった優秀な犬を後世に引き継ぐ事で、それらを真摯に取り組むブリーダーに対して評価、賞賛する事も大きな役割のひとつとなっています。
現在、ジャパンケネルクラブ(以下、JKC)傘下のドッグショーだけでも年間300回以上も行われており、特にFCI展のような大きなショーでは一般の愛犬家も多数会場に足を運ばれている状況です。
反面、一般の方には進行状況が分かりにくい、審査のしくみが分かりにくいなど、見せるための演出面ではまだまだ改善の余地があり、今後裾野を拡げていくためには必要不可欠な課題だといえます。
◆ドッグショー出陳に関する条件
・JKCクラブ会員が所有する登録犬であること。
・去勢・避妊をおこなっている、噛み癖のある犬、発情犬、皮膚病・感染症のある犬は出陳できません。
・ハンドラーはJKCクラブ会員ならびにその家族に限られます。
ただし、その家族(非会員)がハンドラーである場合は、クラブ会員である家族の所有犬に限ります。
・国外公認団体のチャンピオン、インターナショナルチャンピオン、アジアチャンピオン、
シュープリームドッグは、クラブ展には出陳できません。(日本国内出生犬は出陳可)
審査員(左)とプロハンドラー(右)
◆ドッグショー審査のポイント
審査には触審により各部のチェックを行う「個体審査」と、実際にリング内を走らせて体のバランスや歩様、訓練度合い等を見る「歩様審査」に分かれます。
出陳犬をエスコートする人をハンドラーと言いますが、オーナーみずからラウンドするオーナーハンドラーより、プロのハンドラーに依頼するケースが現在では主流となっています。
ドッグショーでは、犬種標準をもとに、次の6つのポイントを審査しています。
タイプ
犬種本来の特色を示す特有の質の事で、犬種標準にそった要件をチェックします。
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クオリティー
タイプで表現された犬種の特色の充実度や洗練度を見ます。 |
コンディション
当日の犬の健康状態や精神状態などのコンディションを見ます。 |
サウンドネス
優秀なショードッグは優秀な家庭犬でなければなりません。おびえたり過度に攻撃的であるなどの性格的欠陥、骨格や筋肉の状態、歯の噛み合わせなどの身体的欠陥があってはいけません。
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バランス
いくら一部が秀でていても、全体の調和が取れていないといけません。
魅力的な各部分が全体の感じを損なわず、かえって魅力的にしている事が大切です。 |
キャラクター
優秀なショードッグはその場にいるだけで華やぎを与えるもの。何か光り輝くものがある、ひときわマナーが良いといった魅力も大きなポイントです。
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お客様ご愛犬のチャンピオン・コウちゃん
美しく見せる事もハンドラーの力量が問われます。
本部展
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ジャパンケネルクラブ(JKC)が主催するFCIアジアインターナショナルドッグショー。
アジア最大のドッグショーで、出陳頭数は約2500頭にもなります。
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FCI展
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全国14ブロック(北海道、東北、北関東、埼玉、東京、千葉、神奈川、北陸甲信越、中部、近畿、大阪、四国、中国、九州)の協議会が主催するFCIインターナショナルドッグショー。出陳頭数は約700〜1500頭。
ペット用品の露店が出たり、相応の人出もありますので、初めてドッグショーを観戦するならおすすめです。 |
クラブ連合会展
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各都道府県のクラブが合同で行うドッグショー。
出陳頭数は約300〜500頭
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犬種部会展
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JKC犬種部会が行うドッグショー
(ダックス、ポメラニアン、プードル、マルチーズ、アメリカンコッカーなど)
単一犬種をたくさん見たい場合におすすめです。 |
全犬種クラブ展
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各都道府県の全犬種クラブが行うドッグショー
出陳頭数は約200〜500頭
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グループクラブ展
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単一の犬種群(1〜10グループ)のみのクラブ展
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単犬種クラブ展
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一種類の犬種のみのクラブ展
出陳頭数も比較的少なく、和気藹々とした雰囲気です。
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ドッグショーの規模によって少しシステムが違ってきますのでややこしいのですが、基本的にはトーナメント方式で行われ、当該ショーの最優秀とされるベストインショーまでは、オス・メス別に審査されます。
ここでは基本的なトーナメントの流れについて説明します。
上の図を見ながら、実際に出陳したと仮定して話しをすすめます。
出陳するのは生後10ヶ月になるミニチュアダックス・ロングの男の子です。名前はボウイ君。
まずは一回戦(図A)です。ここは同じ犬種(ミニチュアダックス・ロング)を年齢によってクラス分けしています。
ボウイ君は10ヶ月なのでジュニアのクラスですが、他にも2匹同じクラスに出陳していましたので、1回戦は3匹での争いです。(1匹だけの場合は1頭1席となり自動的に2回戦進出です)
結果、見事クラス1席になったボウイ君は、次にヤングアダルトとアダルトのそれぞれのクラス1席と対戦します(図B)。
ここでも見事1席となり、ウィナーズドッグ(WD)に選出されました。(女の子の場合はウィナーズビッチと呼ばれます)
さて、いよいよここからが大変です。3回戦(図C)はシードされているチャンピオンクラスとの対戦です。
すでにチャンピオンを取っている優秀犬ですので、デビューしたてのボウイ君には相手が悪いです。ここで、ほとんどの場合、チャンピオンクラスの中から1席が出るのですが、まれにウィナーズドッグがチャンピオンに勝ってしまう事があります。
これをオーバースペシャルといって、これはかなりうれしいです。
さて、話しの流れから3回戦をオーバースペシャルで1席になってしまったボウイ君、同時にベストオブブリード(BOB)にも選ばれた事になります。
ここで、今回のドッグショーに出陳したミニチュアダックス・ロングの男の子では1位という事です。
次はグループ戦になります(図D)。ドッグショーでは、全犬種を10個のグループに分けており、ダックスフンドは単一種のみで4グループです。ダックスフンドには他にもカニンヘンやスタンダード、毛質もスムースやワイヤーなどバラエティに富んでおり、それぞれに勝ち上がったBOBとの対戦になるわけです。
ここから先は少し雲の上の話しになります。
神がかり的なボウイ君は、歴戦のBOB達を退けて見事1席、ベストイングループ(BIG)となりました。つまり、ダックスフンドの男の子で1位です。
次は各グループを勝ち上がってきたBIGとの戦いです。お話しはハッピーエンドに限りますので、ボウイ君はここでも1席となり、見事KINGなりました。つまり全犬種の男の子の中で1番という事です。これは、はっきり言ってすごいです。
そして、決勝戦。ここではじめて女の子と対戦します。
女の子も同様に勝ち進んできたQUEENです。見事勝てばベストインショー(BIS)なのですが・・・。
尚、ウイナーズ以上にはそれぞれ2席にも称号が与えられ顕彰されます。
ウィナーズの2席はリザーブウィナーズ、BOBの2席(クラブ展は除く)はアワードオブメリット(AOM)、リザーブキング、リザーブクイーンといった具合です。
また、今回はメインとなるチャンピオンシップショーの場合で説明しましたが、生後4ヶ月〜6ヶ月までのベビーマッチショー、生後6ヶ月〜9ヶ月までのパビーマッチショーも同時に開催されます。
インターナショナルチャンピオンのミルキーくん(登録名BOBIN)。
インターナショナルチャンピオンのアンジェラちゃん。
JKCチャンピオン名鑑
その年誕生したチャンピオン犬が掲載されています。
基本的に最低限の要件を満たしていれば、どんなワンちゃんでもドッグショーへは出陳できます。
ただ、現実的にはチャンピオンになれそうな優秀なワンちゃんを事前にオーナーが選別し出陳させますので、必然的に最初からレベルの高い犬達がライバルという事になります。
それを踏まえて、チャンピオンになるための必要な要件を説明します。
【JKCチャンピオン】
まずはこのJKCチャンピオンを目指す事になります。
JKCチャンピオンになるためには、ジャパンケネルクラブが発行するチャンピオンになる為のカードCCとメジャーカードと呼ばれるMCCの合計が4枚以上で、そのうちMCCは1枚以上必要となります。
CCは通常のクラブ展で発行され、MCCはFCI展、連合展など、大きなドッグショーで付与されます。
カードの付与は最低3頭の中から勝たなければならず、出陳頭数にもよりますが、おおむねウィナーズあたりがひとつの目安になりそうです。
当店のお客様所有のコウちゃんはデビューから4戦連続でカードを取得しましたが、普通はそこまで優秀なワンちゃんは大変珍しく、JKCチャンピオンになるにも相当な素質と努力が必要となります。
【インターナショナルチャンピオン】
JKCチャンピオンになったワンちゃんが次に目指すのはインターナショナルチャンピオンです。
インターナショナルチャンピオンになるためにはFCI展でBOB以上になった際に発行されるCACIB(キャッシブ)が4枚必要。
また、CACIBは異なる3カ国の異なる4名の審査員が発行したものとされています。
FCI展でBOBとなるとそうそう獲れるものではありません。例えばダックスの場合だとチャンピオンクラスだけでも十数頭出陳する事もまれではなく、その中で勝つのは並大抵の事ではないからです。
インターナショナルチャンピオンはチャンピオンの中のチャンピオンと言われるゆえんなのです。
【表彰制度】
チャンピオンというタイトルとは別にドッグショーにおいて著しい活躍が見られたものを顕彰する各種表彰制度があります。
これらの表彰は一流犬舎の証しであり、高いステータスとなります。
・ペディグリーアワード
ドッグショーごとのポイント制とし、犬種と性別ごとに年間ポイントランキング1位に与えられる表彰です。
犬種、性別ごとのその年の日本一犬といっても過言ではありません。
・ブリーデングアワード
一定の期間内に登録されたチャンピオン犬の作出頭数に基づき、優良犬作出フリーダー部門、優良犬作出種牡部門、優良犬作出台牝部門のそれぞれ3部門に授与されます。
いわゆるたくさんチャンピオンを輩出したブリーダー、父犬、母犬に与えられるものですが、毎年数十人しか授与されない大変名誉の有る表彰です。
さて、それではドッグショーに出陳するためにはどのくらいのお金が必要なのでしょうか?
当店では優秀血統の子犬を多く扱っているためか、お客様からもたびたび費用面のご相談を受ける事があります。
そこで、ここではおおまかなドッグショーにかかる費用を解説いたします。
まず、JKC傘下のドッグショーに出陳するためにはJKCの会員にならなくてはいけません。
その入会金が2,000円、年会費が4,000円(複数年まとめて納入すれば2年目は3,000円)です。
また、子犬の所有者はブリーダーになっていますので、名義変更に1,100円(血統書発行より6ヶ月以内)必要です。
そして、実際にドッグショーに出す出陳料ですが、ドッグショーの規模により1回6,000〜10,000円となります。(2013年1月より1回5,000〜8,000円へ引き下げされます。)
通常はドッグショーに出すためのマナーを覚えさせたり、必要なコンディションを整えるためにプロのハンドラーさんに1か月程度預けるわけですが、そのあたりの料金やドッグショーでのハンドリング料はハンドラーさんによりまちまちです。
実際に私が数件リサーチしたところによると、ミニチュアダックスでマナー入れの預かり料が1か月3万円〜5万円、1回のハンドリング料が15,000〜20,000円程度。ハンドラーさんによっては1か月2〜3回出陳するとして交通費諸々の費用も込みで1か月10万円というケースもありました。
これに、成果報酬として、例えばBOB獲得ならプラス5万円とか発生する事も一般的です。
もちろん、犬種によってはトリミング代が必要であったり、大型犬の場合は割り増しになったりしますので、以上はあくまでも一例としてお考え下さい。
実際は4戦連勝でチャンピオンになる事はまれですので、やはり7、8回は出陳すると見越したほうが良いですし、親心として我が子の活躍ぶりも見てみたいとなると、相応の旅費も必要です。
JKCチャンピオンにさせるだけでもトータルで100万円程度かかっても何ら不思議ではないと思いますし、ましてやその上のインターナショナルチャンピオンなんて考えると恐ろしくなってきます。
チャンピオン犬の子犬はなぜ高いのか?
少々余談ですが、話のついでに。
先ほどJKCチャンピオンにさせるためには100万円かかっても不思議ではないという話しをしましたが、これはあくまでもドッグショーで勝てるワンちゃんを所有している事が前提となります。
でも、実は本当の苦労は、そのレベルの子犬を産ませる事にあったりするんですね。
やはり血筋は伊達ではありませんので、それなりの子犬を産ませるためにはそれなりの両親犬が必要で、最初は血筋の良い親犬を購入することから始めます。当然、チャンピオン犬には相応の実費もかかっていますし、そこまで育て上げた労力も価格に反映されますので1匹数百万というのもザラです。
私が実際聞いたところによれば、アメリカチャンピオンを輸入した価格が5百万なんていうのもありましたし、ある希少なインターナショナルチャンピオンは1千万円積まれても売らなかったという話も聞いています。
当然ですが、何十年とドッグショーにかかわってきたトップブリーダーさんたちは、それまで積み上げてきた経験や知識という犬舎の文化を形成するのに誰しもひと財産使っているはずです。
そういった背景を考えて見ると、優良血統の子犬は相応の価格になるのも当たり前ですし、実際もっと高値になってもおかしくないですよね。(繁殖屋さんとは違いますので、そうそう1匹の母犬から何度も産ませたりしません)
当店からご紹介している子犬ちゃんにお付けしている血統書。その中には過去3代14頭の犬が記載されていますが、中には仮にこの犬達の価格をすべて足したら豪邸が建つなんていう血統書もあるんですよ。
高いお金を払ったからというより、これほどの血統を作ってきた犬舎の文化に思いを馳せると、あだやおろそかには出来ないですよね。
インフォメーション
ドッグショーはほぼ年中、全国各地で開催されています。
変則的なものを除き、ほぼ朝8:30〜9:00頃から最初のブリード戦が始まり、午前中にはすべてのBOBが決定、午後からはグループ戦からベストインショーまでが決まります。
本部展や一部のFCI展を除き入場料は無料ですが、指定の駐車場がある場合は駐車場代が必要なこともあります。
愛犬の入場は一部の屋内会場を除いて原則自由ですが、ヒート中のワンちゃんや、他の犬に吠え掛かるワンちゃんは入場させないのがマナーです。
尚、開催スケジュールについてはジャパンケネルクラブのホームページをご覧下さい。
ドッグショーの楽しみ方
なんとなくランダムに見て廻るのも楽しいものですが、せっかくなのでドッグショーの進行や勝敗の行方を把握しながら楽しんでみましょう。
ショー会場の中央に本部席がありますので、まずはそちらで出陳目録を購入しましょう(1,000〜2,000円)。
出陳目録には、その日出陳する犬達のエントリー番号、犬種名、犬名、所有者名などがグループごとに掲載されています。
それぞれの審査は意外に粛々と行われますし、特にその都度案内等もありませんので、「今、どのクラスの審査なの?」なんて時には、ハンドラーの腕に表示してあるエントリー番号と出陳目録とを照らし合わせて確認するようにしています。
審査は、まず1匹ずつ触審をしたのち2、3回リング内を走らせ歩様等を見られます。
対戦犬すべての個別審査の後、対戦犬すべてを並べたり走らせたりして比較します。
その後ジャッジとなりますが、普通は3席→2席→1席の順に審査員からリボンが渡され、順位の表示されたボードの前に並びます。
見どころ
見どころとしては、やはり出陳犬たちの美しさが一番にあげられます。
ショー用に手入れやトリミングが施され、人間で言えばまさに盛装といった感じです。また、コンディションも当日に合わせてきていますので、犬種本来の美しさや魅力を感じたり、歩き方やマナーといったいわゆる躾けや訓練といった部分も大いに参考になります。
同じ犬種でも普段身近に見かける犬たちとはかなり違っていますので、いかに世の商業繁殖屋が適当に交配させているかが良く分かったりしますよ。
その他、FCI展などの大きなドッグショーにはペット用品の露店がたくさん出ます。
ショー会場に足を運ぶのはブリーダーや目の肥えた愛犬家が多いので、売っている物もなかなかペットショップでは見かけないプロ仕様のものが目に付きます。
ショー用のリードとか、トリマーさんが使うプロ仕様のハサミやコーム、プロが使っているお手入れ用品など。
また、犬服などが山積みされて格安で売られたりしてますので、そういったお店をのぞいてみるのも楽しいですよね。
2グループ・グループ戦
普段あまり見ることが出来ない犬達が見れるのも楽しみのひとつ。
出陳目録
その日出陳する犬たちがすべて掲載されています。
露店もたくさん出ています。
ドッグショーに出陳するのはちょっとハードルは高いかもしれませんが、ショー会場に足を運ぶことは案外楽しいものです。
私の場合は勉強の場である事が多いのですが、会場に行けば愛犬家の皆さんと初対面でも笑顔で挨拶できたり、あれほど精悍に歩いていたショードッグがパドッグでは意外にやんちゃで思わず笑ってしまったり、犬好きの方ならきっといろんな楽しさがあると思います。
特に、これから犬を飼いたいと思われている方は、何度かドッグショーに足を運んでみてください。
自然と目が肥えてきますので、子犬選びにかなり役立つと思いますよ。
みなさんの犬を見る目がどんどん高まっていく事が、実はかわいそうな繁殖を減らすもっとも効果的な事なのです。
※2012.6.22 JKCのレギュレーション変更により一部内容を改訂しました。